筑波大学国際総合学類 創設30周年

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学類卒業生の篠原奎梧さんと松島みどり先生の共著論文が国際ジャーナルに掲載されました。

Matsushima M, Shinohara K, Ueno K, Kondo N, Tabuchi T. Positive childhood experiences and adulthood loneliness and social participation in Japan: Exploring their mitigating effects for adverse childhood experiences. Journal of Affective Disorders. 2026 Apr 1:398:120997.
https://doi.org/10.1016/j.jad.2025.120997

この研究論文は、日本における子ども時代の良好な体験(PCEs)が、大人になってからの孤独感や社会参加にどのような影響を与えるかを分析したものです。研究グループは、家庭内の肯定的な体験と、学校や地域などのコミュニティにおける体験を区別して調査を行いました。その結果、地域での良好な体験は、過去に虐待などの逆境体験(ACEs)があった場合でも、将来の孤独を減らし社会参加を促す強い保護効果があることが判明しました。一方で、家庭内の体験は孤独感の解消に対して限定的な効果しか示さず、特定の項目では逆に社会的な自立を妨げる可能性も示唆されています。結論として、子どもたちが家庭外の地域社会で繋がりを持つことが、長期的なウェルビーイングを向上させる鍵であると強調しています。この知見は、孤独対策としての地域支援システムの強化に向けた重要な根拠となります。