学類について

文系・工学系の学際・融合教育を目指して

学類について

教育の概要・理念・目標

国際舞台で活躍できる人材の育成を目指して

国際総合学類は、グローバル化と情報化が急速に進展する中で、ますます複雑化する国際的諸問題に対し、グローバルな視点からの深い洞察力と分析能力を身につけ、先見性、独自性に富む解決策を提示できる能力を備えた国際的に活躍できる人材を育成します。このようなグローバリゼーションの時代に必要な、英語を中心とするコミュニケーション能力の向上や、情報処理技術の習得を目標にしています。こうした社会的要請に応えるために、国際総合学類には国際関係学主専攻および国際開発学主専攻をおきます。


マルチディシプリンの教育体系

国際総合学類の教育課程は、①国際政治・国際法、②経済、③文化・社会開発、④情報・環境を中心にカリキュラムを構成し、主たる専門分野を中心にしながらも、幅広く学び、広い視野を涵養するように工夫されています。これまでの縦割りの学問・教育体系では、複雑なグローバル社会の諸問題に対処できません。国際総合学類では、発足以来一貫してマルチディシプリンの教育を目指してきました。学生には1・2年次のうちに自分の進む方向をはっきりと見極め、専門性を持ちながらかつ広い視野を持つように指導しています。


文系・工学系の学際・融合教育を目指して

情報技術(IT)の発展は目覚ましく、国際舞台での活躍を目指す学生にとって必須になると共に、人間の社会生活にも大きな影響を及ぼしています、また、地球規模での環境・資源問題が深刻さを増し、国際的な問題としての取り組みが必要になっています。国際舞台を目指す学生に、基礎的教養として情報処理技術を身につけさせ、さらに、情報・環境分野での専門性を深め、国際舞台で活躍できる文系・工学系を融合した学問的背景をもつ技術者の育成を目指します。


現実の問題解決型の教育

現実の問題についての理解力と対応力を備えた人材を養成するために、学類では卒業論文の提出を義務づけています。また、3年次には研究準備段階としての独立論文の制度があります。これらは、必ず現実の問題をテーマとして選択させ、学際的なアプローチをとらせながらも自分が選んだディシプリンのスキルを身につけられるように指導しています。また、高い職業意識を持つ人材の育成を目的として、学生が在学中に就業体験を行うインターンシップの制度も取り入れています。


国際人の育成

国際的に活躍するには語学が必要なことは言うまでもありません。実社会で役立つマルチリンガルな人材を養成するため、当学類では多くの授業を英語で行っています。英語による授業、交換留学生の派遣および受け入れ、海外インターンシップの推進や、海外の大学とのeラーニング授業を通じて、異文化間交流・国際人育成に努めています。真の国際人には語学力だけでなく、表現力豊で社会性に富み外国人と自然に接することができること、自国文化についても理解し外国人に説明できることが求められます。当学類では学生に表現力と物事に積極的に対応する能力を身につけさせる教育を行っています。当学類には外国人留学生、帰国生徒と、外国人教員が多いことや外国へ留学する学生が多いことが、外国人と自然にコミュニケーションができる習慣を身につけさせることに役立っています。


これからの国際総合学類生に

工業化社会においてこれまで実現されてきた産業的発展は生命のない物質面に偏重し、これと全く同様に大切な社会的・政治的あるいは精神的な面との有機的関係が軽視されてきたことは否めません。その結果として、環境破壊、資源エネルギーの枯渇、貧富の差の拡大、それに伴う民族紛争などの困った問題が後を絶ちません。多分野の学際融合教育を目指す当学類の特徴を活かして、当学類で学んだことを人類全体の物心両面にわたる快適な生活の充実に活かしていってほしいと思います。


国際総合学類の学びが育てる3つの能力

国際総合学類には国際関係学と国際開発学の二つの主専攻があります。そしてその2つを横断する形で、大まかに国際政治・国際法、経済、文化・社会開発、情報・環境という4つの大きな分野が存在します。横に広く様々な分野を学び、かつ縦に1つの専門分野を深く学ぶ「T字型」学問はより豊かな人間形成につながりますが、国際総合学類はさらに進めて「専門基礎科目」で主専攻の垣根を越えて学融合的に幅広い知識を身につけ、「専門科目」である程度の自由を認めつつ2つ以上の学問領域を体系的に学び、現実問題への対応能力を身につけられるように工夫されています。


分析力

日々激動する国際情勢を読み解くには、確かな分析能力が必要です。国際総合学類はこの能力が身に付くようなカリキュラムを用意しています。政治学の理論や政策決定のプロセス、経済動向、またその背景にある文化等を学ぶことで世界の変化を定性的に理解できるようにすると同時に、統計学やデータ分析の授業で数値による定量的な分析能力が身に付くように養成します。本来、政治学・人類学といった文系の学問と数学・経済学・工学といった理系の学問は、融合すべき密接な関係を持つものだからです。さらにフィールドワークの授業も設置されており、どう分析するのかを実践を通して学ぶことが可能です。


コミュニケーション力

国際総合学類では3分の1近くの授業が英語で行われています。これは単純に英語を重視するというよりも、異なる文化背景による異なる言語上での他者とのコミュニケーション能力を培うためです。その中にはディスカッション中心のものや日本の伝統文化を英語で読み解く授業もあり、留学生・日本人学生双方がこの能力を育てられるように設置されています。


統合能力

分析力、コミュニケーション力を培った上で最後はそれらを動員し、問題をより高い視点から一つの考察へまとめ上げることが大切です。国際総合学類には独立論文というユニークな制度があります。通常ゼミに所属し研究を進めていく3年次にこの独立論文は書き上げられます。いわば卒業論文に向けての土台作りで、学生が長いスパンで一つの研究テーマを掘り下げ、より研究に深みを持たせられるように設けられました。これらは4年次でさらに探求され体系化されて卒業論文としてまとめられます。諸授業で得た総合的な力を専門性につなげる学びを国際総合学類は推進します。