文系・工学系の学際・融合教育を目指して

授業・カリキュラム・留学

国際総合学類4年次 筑井瑞穂:オハイオ州立大学(アメリカ)

興味のあることをとことん追求する楽しさ

Q1.留学先の紹介をしてください。

協定校の一つであるアメリカオハイオ州立大学に一年間の交換留学をしました。オハイオ州立大学は、規模が大きい総合大学です。広いキャンパスには、大きな図書館や食堂、スポーツジムなどが数か所あり施設も充実しています。過去に全米で1位に輝いたこともある大学アメリカンフットボールチームが有名で、試合の日には街全体がお祭り騒ぎになります。

Q2.留学の目的を教えてください。

専攻分野についてより専門性を高めたい、また様々な背景をもつ人たちとともに学び、議論することによって視野を広げたいと思いました。開発経済学を専攻し、途上国の農村開発や農業経済に関心があるため、農学部が有名で開発学部もあるオハイオ州立大学に留学先を決めました。

Q3.滞在中のエピソードを教えてください。

週末のパーティー、初めてのロッククライミング、アメリカンフットボールの試合観戦や学生団体での活動など、多くのことに挑戦して忙しく充実した生活を送っていました。

しかし何より一番学ぶことが楽しかったです。新しい視点を得たり深く学べたりするおもしろさから、現地学生に劣らず勉強に励み、気づいたら全教科でトップの成績を取っていました。

大学ではオフィスアワーという、教授やアシスタント学生が研究室で質問を受ける時間を設けています。分からないことがあったら、教授を訪ねて質問しました。現地の学生もよく利用するので、人気のある先生だと並んで順番待ちになることもあります。それでも教授は「また来たね」と優しく受け入れ、分析方法はこうしたら?こんな解釈もあるよ!と一緒に楽しそうに考えてくれました。

遅くまで図書館に籠ったり積極的に教授に質問に行ったりする、学業に対する高い意識を持つ学生の姿。優しくオープンに学生たちに応えてくれる教授たち。それが当たり前にある恵まれた環境にいたおかげで、何かをとことん追求して学ぶ楽しさを知り、自分自身を成長させることができました。現地学生との英語力の差を感じて悔しい思いもしました。しかし諦めずに助けを求めて行ったアシスタント大学院生の研究室で、その院生と将来こんな研究がしたいとお互いに語り合った時間とわくわくした気持ちはもっと忘れられない良い思い出です。

Q4.成果はどうでしたか。

留学先で出会った深く学び追求する楽しさは、帰国後のゼミでの姿勢につながっています。ゼミ生の様々な意見も吸収し、専門性を深めた研究に励んでいます。

さらに、日本の強みと弱みに気づけたことも留学で得たことの一つです。日本車の性能の高さを褒められ日本のモノづくり産業の強さを実感したり、アメリカの豪快な食文化に衝撃を受けて和食の繊細さや丁寧さに感動したりしました。日本の魅力や強みを引き出し、海外に発信したいと思うようになりました。また同時に、日本国内の問題にも関心を持ち始め、グローバル化の中の日本を支えられるように日本社会に貢献したいと考え、自身の将来の方向性を定めることができました。

Q5.これから留学を考えている人へアドバイスをお願いします。

やりたいことは何でも挑戦してみることが大事だと思います。挑戦して、成功も失敗も後悔も様々なことを経験しますが、そこから学び考えたことが自身を成長させることができると信じています。

もう一つ重要だと思うのは、目的をしっかり持つことです。私のように学問追求一辺倒でなくても、海外が初めてで「異文化を知りたい」で十分です。どんな目的にせよ、それが積極的に行動する原動力となり、次の新たな出会いへと導いてくれます。

筑波大学には幅広い協定校や充実した留学制度があり、様々な機会が提供されています。
目の前にチャンスがあるのなら、逃さず掴んで、挑戦していってほしいと思います。